Agenda
受付
開会のご挨拶・市場概観
基調講演
グローバル市場の概況:インフラ投資家の次のステージ
インフラ投資案件の総額は昨年9237億ドルに達し、2020年の7275億ドルからほぼ27%の増加となりました。さらにInfralogicのデータによれば、クロージングベースでの2021年のファンド資金調達額は1092億3000万ドルとなり過去最高を更新しています。投資資金を調達したGPが案件発掘のターゲットとしているのは、コアインフラ資産をはじめ、脱炭素・デジタル化の可能性を秘めている新たなセクターや、多様性や成長を実現する投資戦略・地域など幅広い分野に及びます。本セッションでは世界レベルでの地政学的な問題も踏まえて、現在のグローバルなインフラ投資チャンスを活かす戦略を開発・実行している投資家らの見解をご紹介します。
- マクロレベルでの政治・経済問題はアセットクラスにどのような影響を与えているのか?
- 成長に向けた最適な投資チャンスを提供している分野・地域は何か?
- 賛同の得られるESG構想を、インフラ・ポートフォリオ全体に対してどのように実施するか?
- リスクオンのLPは今後5年間でどの地域のインフラ資産に注目すべきか?
- 投資対象となり得る企業側はこれまでどのように変化してきたのか? そしてそれは、コア・インフラストラクチャー・モデルにとってどういった意味を持つのか?
ネットワーキング・ブレイク
日本市場:投資チャンスの開拓
日本国内のインフラ市場ではより多様な投資候補案件が生まれており、以前に比べて楽観的な見方が多くなってきています。例えば、デジタルインフラ分野に対する投資家のセンチメントは上向きで、データセンターや通信タワーなどのインフラ資産の動向を熱心にウォッチしています。また、政府発表による新たな行動指針は、PPPやPFI(パブリック・プライベート・パートナーシップ;官民連携事業、プライベート・ファイナンス・イニシアチブ;民間資金等活用事業)のさらなる増加を示唆しており、インフラ投資業界にとって心強いものとなっています。これにより、エネルギー関連施設、道路、学校、病院、橋、トンネルなど、空港以外の様々なインフラ資産への投資チャンスが生み出されることになります。とはいえ、民間資本にとって魅力的なリターンを提供できる案件が増えるような地殻変動が今後の国内インフラ市場で起きるかどうかについては、依然疑問の残るところです。本セッションでは、著名投資家によるパネルディスカッションを通じて、国内インフラ市場の見通しと今後の投資先、そして日本のインフラ投資業界がさらに発展・成長していくために何が必要かを議論します。
- GPにとっての投資チャンスはどの分野にあり、候補案件の今後の行方はどう予想できるか?
- 日本市場でのこれまでの投資実績は? それは投資家の期待に沿ったものだったのか?
- デジタルインフラ分野での投資案件はどのように発掘され実行されるのか?
- PPP・PFIプロジェクトを増やすための日本政府主導の刺激策について、投資家はどう評価しているのか?
- 日本国内市場での投資チャンスはこれまでどのように変化してきたか? そして今後、力強いインフラ・エネルギー市場として発展し続けるには何が必要か?
世界のエネルギー市場の見通し:エネルギー転換への投資
世界経済の脱炭素化にはおよそ20兆ドルが必要で、その約3分の2は民間資本によるものです。エネルギー転換をいつ、どのように実施すべきかの議論は白熱化し、これに関するニュースを目にしない日はありません。再生可能エネルギー分野への投資額は高いレベルで推移し、またLPの投資意欲も旺盛です。ところが、電力の貯蔵、容量の安定化、グリッドアクセス(系統アクセス)、規制・政策などに関する課題は未解決のままです。本セッションでは、国際的な専門家によるパネルディスカッションを通じて、投資家にとって魅力的な技術、プロジェクト、資金調達ストラクチャーは何か、LPはこの投資チャンスをどう活かすべきか、そして、リターンを生み出す市場環境は何かを議論します。
- 再生可能エネルギー分野の中で、安定したリターンのために投資家が期待しているセクターはどこか?
- 再生可能エネルギー分野での蓄電技術や、送電網に対する信頼性の見通し・将来性はどうなっているのか?
- 再生可能エネルギー分野に民間投資を呼び込むために各国政府はこれまでどのような刺激策を提供してきたのか?
- 2023年以降、世界の再生可能エネルギー分野で最も注目される市場はどこか?
- LPのインフラ・ポートフォリオ全体の中で、再生可能エネルギー分野をどう位置づけるべきか?
ネットワーキング・ランチ
2022年とその先へ:パンデミック収束後の世界におけるインフラ投資
人々の生活、仕事、旅行やショッピング、コミュニケーションのとり方は、この2年間で大きく変わってしまいました。このパラダイムシフトはどの程度のものなのか、一時的と考えられている変化はどこで習慣化するのかを予測することは、今後の投資テーマを構築するうえで極めて重要な要素となります。インフラ投資家が投資定義をより柔軟に見直し、対象となる投資資産を拡げて新たなアングルを発掘できれば、これまでに無い成長を見せている分野への参入が可能となり、通信タワーやデータセンター、光ファイバーネットワーク、ヘルスケア、スクリーニング検査、その他のノンコア分野での案件・新規プロジェクトの増加につながります。本セッションでは、インフラ投資業界の専門家によるパネルディスカッションを通じて、そうしたビジネスチャンスを検証します。
- 成長を取り込む可能性がもっと高いのはどのセクターか?
- デジタルトランスフォーメーションは「インフラストラクチャー」の定義を変えたか?
- リスク・リターンの長期的なプロファイルをどう見積もるか?
- インフラ資産管理に求められるスキルとは何か?
- インフラ分野とGPとの関わりはどのように変化してきたか?
メディア報道の注目を集める日本の再生可能エネルギー市場
国内インフラ市場で最も活発な動きのある再生可能エネルギー分野は依然として注目を集めていますが、投資機会を捉え案件成立を狙う投資家はいつくかの課題に直面しています。日本沿岸の風力発電プロジェクトについてはその見通しに関して多くの報道がなされており、今後の入札では新たな審査基準の導入が予想されることもあって業界関係者は入札プロセスがこれまでより競争的なものになることを期待しています。太陽光発電業界もソーラーパネルへの課税という新たな課題を抱えており、これにより投資家リターンが減少し、日本の再生可能エネルギー推進が影響を被る恐れがあります。ただこうした問題を抱えているとはいえ、日本が再生可能エネルギーを推し進める大きな流れは否定しようもなく、この分野のビジネスチャンスを投資家がどう活かしていくのか注目されるところです。本セッションでは、この分野の専門家によるパネルディスカッションを通じて、日本国内の再生可能エネルギー市場の現況と、課題解決に向け何がなされるべきかを議論します。
- 安定したリターンのために投資家が期待しているセクターはどこか?
- 再生可能エネルギー業界支援のためにどういった政策・規制方針が準備されているのか?
- 再生可能エネルギー分野が直面している課題克服のために何が必要か?
- 再生可能エネルギー分野での蓄電技術の将来性はどうなっているのか?
- 再生可能エネルギー分野での日本政府主導の刺激策について、投資家はどう評価しているのか?
ネットワーキング・ブレイク
LPスポットライト:インフラ投資の継続
国内の大手機関投資家はこれまでも、インフラ投資への資産配分を拡大させるとともに安定したリターンを求めてその投資対象・手法をノンコア・インフラ資産へと拡げてきました。過去2年間の投資環境を考えれば、LPが積極的な投資姿勢を維持したまま2023年以降の投資チャンスを取り込み、リスクマネジメント実行のためのポートフォリオ管理をしようとするなら、次の段階を検討する際には従来のインフラ資産投資からの脱却という選択肢が入ってきます。本セッションでは、実績豊富な機関投資家によるパネルディスカッションを通じて彼らの投資戦略、ポートフォリオ構築についての考え方を共有するとともに、インフラ投資ファンドに対するコミットメントがパンデミック収束後の環境下で今後どうなるのかという見通しについても考察を加えます。
- 資産配分決定にあたりESGが占める比重は以前より増しているか? LPはESGパフォーマンスをどうチェックするのか?
- 短期化するファンドによる資金調達サイクルや、LP側の資産配分計画を上回るペースでのファンドへの再投資リスクに対し、LP側はどう対応しているのか?
- ファンドによる資金調達の際、海外ファンドが選択すべき国内LPへのアプローチ手法は何か? またそれは、パンデミックに影響されるものなのか?
- プライベート・エクイティ投資とインフラ投資が重複する部分に対するLPの対応はどのようなものか?
- ファンド運用会社の選定やポートフォリオバランスにおける主要な課題は何か?
懇親会
Confirm cancellation
An error occurred trying to play the stream. Please reload the page and try again.
Close