Day 2 (27 June)
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Agenda09.00 - 09.45JST
2024年日本のプライベートエクイティ市場 ”この成長は以前のブームと異なるのか?”
2023年に日本はアジア太平洋地域における最大のプライベートエクイティ市場となり、同地域における取引額の30%を占めるに至りました。(昨年以前のシェアは5~10%程度)取引額は過去最高の約5.9兆円に達し、高水準を記録した2021年、2022年の2倍近くの水準に達しました。金融危機以前の日本における第一次プライベートエクイティブームを彷彿とさせるこの力強い成長は同時に、”この成長は以前のブームと異なるのか?”、という疑問を投げかけます。Bainのレポートでは、市場の成長余地や成長の勢い、そして今後数年で直面しうる課題をご紹介します。昨年、コーポレートガバナンス改善に向けた動きは、TSE(東京証券取引所)がPBRと資本効率に焦点を当てたことで更なる追い風を得ました。M&Aコードの更新により、unsolicited bids(一方的買収提案)が可能となり、入札プロセスにおける「市場チェック」が強化されました。これにより、PEが企業M&A取引プロセスへ参入しやすくなりました。中国への関心が低下する中、日本に対する投資が増加しています。これを機にファンド規模を拡大しようとする投資家が考慮すべき点が複数あります。今後投資対象先が限定されるため、より規模の大きい取引を求めるには、今までとは異なる競争環境での投資が求められることになります。また、日本のプライベート・エクイティ市場の成功に魅せられ、新規参入する投資家は、成功に真に必要とされることを念頭に置く必要があります。全ての投資家に対し、競争環境の変化は、より一層企業価値向上に対する積極的なアプローチを求めています。
09.45 - 10.30JSTアジアへのスポットライト:注目度の再燃
2023年のアジアのプライベート・エクイティは資金調達、投資、イグジットが大幅に減少し、厳しい1年となりました。伝統的にアジア最大の市場だった中国は地政学や経済見通しの悪化が懸念され、多くの投資家にとって魅力的でなく、投資対象外と捉えられています。しかし悪いニュースばかりではありません。投資先の多様化を図るうえで急成長している候補地として東南アジアが浮上しており、インド市場の成長とその規模は中国に匹敵すると見られています。投資家にとって分配金の実現損益倍率(DPI)は特に重要な指標であり、セカンダリー投資や継続ファンド、その他の投資形態にかかわらず、GPやLPは分配金を生み出すための臨機応変な対応を必要とされています。このセッションではリスク・リターンバランスのベストポイントはどこか、地域ファンドやカントリーファンドへのアクセス方法は何かについて、パネリストが議論します。
- 他の地域に遅れをとっているアジアのパフォーマンスをどのように評価するか
- アジアの長期的な成長ストーリーにアクセスする最善の方法は
- なぜアジアにはセクター専門GPが少ないのか
- 中国に逆張りすべき時か
10.30 - 11.00JSTネットワーキング休憩
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11.00 - 11.45JSTプライベート・クレジット:一般的な手段に
プライベート・クレジットは今では必要不可欠な資産クラスとなりました。投資家はトレンドとして続いている伝統的な銀行からの借入以外から融資を活用できるだけでなく、高金利の環境では取引過程でより多くの報酬を得ることができます。リスクとリターンのダイナミクスからLPには多くの選択肢がありますが、マクロ環境が悪化した場合にGPにポジションを管理する能力があるかは疑問が残ります。このセッションでは経験豊富なクレジット投資家が投資機会について考察します。
- マクロトレンドはどのように投資機会を形成しているか
- 現在、最良のリスク・リターンを提供しているプライベート・クレジット戦略は何か
- 借り手のデフォルトが増加した場合はどうなるか
- 日本のLPは伝統的にどのクレジット・スペクトラムを好むのか
11.45 - 12.30JSTアクティビスト投資家:破壊的影響力
日本では近年、国内企業の資本効率改善と取締役会の多様性を促す政府政策が相まってアクティビスト投資家によるキャンペーンが急増しています。また著名な国際的投資家の日本市場への注目も高まっています。アクティビストはダイベストメントを促進する可能性がある一方で、価格上昇を誘導することで非公開化プロセスを妨害する可能性もあり、プライベート・エクイティにとってはプラスの面もマイナスの面もあります。このセッションではマーケットの専門家がアクティビストの影響を評価します。
- ガバナンスと規制のプレッシャーは、どのような形でアクティビストの活動を推進しているのか
- プライベート・エクイティは、投資家アクティビズムをどのように活用できるか
- 最近のキャンペーンの成功例と失敗例から何が学べるか
- アクティビスト投資家の日本へのアプローチは他の市場とは異なるのか
12.30 - 13.15JST世界のLPのスポットライト: 次は日本へ
アジア全域のマネージャーが市場復帰に慎重になっている一方で、日本の多くの資金調達は応募超過で調達目標を上回っています。LPはファンドの規模が過去のビンテージ・イヤーより大きくなっているにもかかわらず、資金の削減や敬遠を経験しています。これは日本へのエクスポージャーを求める海外投資家にとって単にアクセスの問題ではなく、市場のスイートスポットに適したパートナーを見つけることに直結します。このセッションではLPが困難な状況でも注目の地域でどのように投資を実行しているか解説します。
- 日本はどの程度中国からの投資先の転換の恩恵を受けているのか
- 日本のプライベート・エクイティ・ファームは急速に大きくなりすぎているのか
- LPの共同投資を促進するためにもっとできることはあるか
- 日本のリターンは世界的に、またアジア内でどのように評価されているか
13.15 - 14.15JSTランチ休憩
14:15 - 14:20JSTClose of conference
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